横浜ジャズ研 - This is how I feel about jazz

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横浜ジャズ研 研究発表 DJ mix
最新DJ mix公開中!



横濱ジャズ研
日本ジャズ発祥の地、横浜で開催するクラブジャズイベント。 Quincy Jones先生の名盤、 "This Is How I Feel About Jazz" の問いに対して、 4人の研究員が考えるジャズを 50〜60年代、2000年の生音ジャズを中心にDJで表現します。また横濱ジャズ研ではクラブイベントの新しい試みとして毎回講義を開講。 研究員がマイクを持って、日々の研究成果をテーマに沿って解説します。

年間スケジュール

お問い合わせ
DJブッキング、その他お問い合わせは、
jazzken(@)youknowhat.com
まで((@)を半角のアットマークに変えてください)。お待ちしております。


演習:プレゼント交換 第21回横濱ジャズ研 2012.12.19 Wednesday
講義
いよいよ今週となりました今年最後の横濱ジャズ研。
今回はクリスマスも近いということで、演習と題してお客さん、出演者全員でプレゼント交換をやります!
プレゼントの条件は「ジャズのCD」です。レコードも個人的には大好きですが、レコードプレーヤを持っていない方を考慮してCDのみとします。特にジャズ以外の縛りはありません。あなたが考えるジャズのCDを持ってきてください。持参者全員で交換した後、そのCDを研究員が時間の許す限りPlayします。


さらにプレゼントCDを持ってきた参加者全員に横濱ジャズ研の最新ミックスCDをプレゼントします!各研究員のミックスが20分ずつ収録されており、このプレゼントのために選曲しました。それぞれ選曲が違うので是非手に入れて聞いてみて下さい。

個人的にはプレゼント交換なんて小学生以来だったと思います。あの淡い思い出がよみがえります。。クラブでプレゼント交換なんてチャラい感じですが、研究員は生音たっぷり硬派ジャズを選曲します。そして、吉野悟 Peaceful Birdsのライブは吉野さんの奏でる朝日のような光を奏でるギターが聖なる夜を暖かく包み込むでしょう。

ではみなさんお待ちしています!

2012/12/23横濱ジャズ研@BarMOVE 吉野悟Peaceful Birds
2012/12/23横濱ジャズ研@BarMOVE 吉野悟Peaceful Birds


  @ Bar MOVE
2012年12月23日(祝)22時(翌日は振替休日)
1,500円(1drink)

特別客員教授 Live
吉野悟PEACEFUL BIRDS
吉野悟(Gt)
木村イオリ(Key)
仲石裕介(Ba)
ジーン重村(Dr)


横濱ジャズ研 研究員(DJ)
菊川 悠一(youknowhat?)
日向 さやか
羽生 義之介(evergreen)
安部 心(ジャズ研屋久島支部在留)

Bar MOVE
TEL:045-243-0999
横浜市中区長者町7-114HDイセザキビル4F

最寄駅: JR関内駅、京急日ノ出町駅
長者町7丁目交差点のビル4F。1階が薬局で向かいは かに道楽 です。
地図:大きい地図(Google Map)


JUGEMテーマ:音楽
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カバージャズ概論III - Night In Tunisia (2012/6/30 第19回 5周年) 2012.07.29 Sunday
講義
2012年6月30日第19回横濱ジャズ研5周年 
実験;"横濱ジャズ研DJとBohemianvoodooによるNight in Tunisiaセッション

Bohemianvoodoo: bashiry(g), KIMURA, iori(key), INOUE, takatoshi(ds), Nassy(b)
Movie by momokoogaki




Yokohama Jazzken DJ's track list

A Night In Tunisia  by Les Double Six from "Les Double Six" (1962) [菊川悠一選曲]

 
A Night In Torino by Horacio El Negro Hernandez from "Italuba" (2008) [日向さやか選曲]

 A Night In Tunisia by The Subterraneans from "Flip 'n' Trip" (1996) [羽生義之介選曲]






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カバージャズ概論III - Night In Tunisia (2012/6/30 第19回 5周年) 2012.06.27 Wednesday
講義
第19回横濱ジャズ研 5周年
講義テーマ: カバージャズ概論III 〜 Night in Tunisia

横濱ジャズ研では恒例となっている講義。
クラブイベントではMCがアジテータとしてオーディエンスを煽ることはあっても、DJがお客さんに向かって話しかけることはあまりないと思います。ジャズ研ではジャズの敷居を下げ門戸を広げるために選曲するだけではなく、講義を通して毎回DJがマイクを持ってジャズについて語り、ジャズの魅力をみなさんに伝えています。

今回で丸5年、19回目。裏ジャズ研なども合わせると20回以上やって来ました、が今だに緊張していまいます。ですので聞き苦しいこともあったり、お客さんが詳しいこともありいろいろ指摘いただくこともありますが、酒の肴として聞いて頂けると嬉しいです。

5周年記念となる講義テーマは3回目となるカバージャズ概論。スタンダードジャズとして様々なアーティストがカバー、セッションして定番中の定番、Night in Tunisia(チュニジアの夜)を解説します。

本作は1960年前半にディジー・ガレスピー(Dizzy Gillespie)とフランク・パパレリ (Frank Paparelli)によって共作。神秘的なベースラインのイントロから始まり、サックス、ホーンなどの華やかな旋律へ続く流れはチュニジアの日の入りから夜への情景を表しているようです(チュニジアへ行ったことはないのであくまでも想像です)。この曲はもともと歌詞はありませんでしたが、後にサラ・ヴォーン(Sarah Vaughan)やアニタ・オデイ(Anita O'Day)などによって歌詞が付けられています。

今回は講義による解説だけではなく、特別客員教授のBohemianvoodooとジャズ研研究員によるNight In Tunisiaのセッションを行います。これを「実験」と題して、Bohemianvoodooの演奏に合わせてジャズ研研究員はカバーをかけます。先日Bohemianvoodooのメンバーとスタジオ入りしリハもやってきました。今回はピアニストの木村イオリ君がセッションのアレンジを快く引き受けてもらい、なかなか良いセッションに仕上がっています。(下はリハの様子)



バンドとDJによるスタンダードジャズのセッション。DJがかける曲にパフォーマーがソロで演奏するケースは多々見られますが、DJが主体的に演奏に参加するケースはあまりないと思います。ジャズ研DJは下の曲でセッションに挑みます。是非「予習」して、新しい「実験」成果を確かめに来て下さい!


Double Six - A Night In Tunisia (菊川悠一選曲)


Horacio 'Negro' Hernandez - A Night In Torino (日向さやか選曲)


The Subterraneans- Night In Tunisia(羽生義之介選曲)

カバーを使用したジャズ研DJ Mixもアップしていますので是非チェックして下さい!

横濱ジャズ研Night in Tunisia DJ mix
mixed by 菊川悠一 
mixed by 日向さやか
mixed by 羽生義之介
mixed by 安部心
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第15回横濱ジャズ研 講義:日本の力 2011.03.28 Monday
講義
第15回横濱ジャズ研
講義テーマ:日本の力

講義紹介曲(紹介順)

羽生義之介 選曲
さくらさくら - 原信夫とシャープス・アンド・フラッツ
"さくらさくら" - 原信夫とシャープス・アンド・フラッツ
ニューポートのシャープス・アンド・フラッツ (1967)


菊川悠一 選曲
浜辺の歌 - 畠山 美由紀 with ASA-CHANG&ブルーハッツ
"浜辺の歌" - 畠山 美由紀 with ASA-CHANG&ブルーハッツ
にほんのうた 第二集 (2009)


小川正智 選曲
ミッチー音頭 - 青山ミチ
"ミッチー音頭" - 青山ミチ
ミッチー音頭 (1963)


Nassy 選曲
キャンプファイア feat. bohemianvoodoo - ナイス橋本
"キャンプファイア feat. bohemianvoodoo" - ナイス橋本
midnight camp (2011)


Electropico 選曲
裏と表のカサノヴァ - The Corona
"裏と表のカサノヴァ" - The Corona
Shine (2010)


YoungLove 選曲
Pembe Za Watanabe - SADAO WATANABE MEETS INTER-AFRICAN THEATRE GROUP
"Pembe Za Watanabe" - SADAO WATANABE MEETS INTER-AFRICAN THEATRE GROUP
KENYA YA AFRICA (1973)


日向さやか 選曲
坂本竜馬の拳銃 - スガダイロー
"坂本竜馬の拳銃" - スガダイロー
坂本龍馬の拳銃 (2009)


第15回横濱ジャズ研 - USTジャズ研
2011年3月26日(土) 14時〜

テーマ:日本の力

特別客員教授
・Young Love(JazzLabo)
・小川正智
・Nassy(Bohemianvoodoo)
・Electropico (SalsaJapan!)

研究員:
 菊川 悠一 (youknowhat?)
 日向 さやか
 安部 心 (408 studio)←インド修行中により欠席
 羽生 義之介 (evergreen)
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motionblueジャズ研講義"カバージャズ概論"曲目 2009.04.13 Monday
講義
bar tune内で催したジャズ研で講義したのは、
お題に沿って研究員が掘り出したカバー曲をプレイする、
カバージャズ概論でした。

日向さやかと安部心は"night in tunisia"を、
羽生義之介と菊川悠一は"milestone"を選び、
題目に従って各々"らしい”選曲が飛び出ました。
ジャケつきで簡単な紹介をば。

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※night in tunisia※

●日向さやか
Horacio 'El Negro' Hernandez / ITALUBA


ua x naruyoshi kikuchi / cure jazz


サルサ場、スイング場で選曲されているキャリアを感じるチョイスです。

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●安部心
Chaka Khan / What Cha' Gonna Do for Me

Count Basie / Montreux '77
安部君の"黒さ"が良く出ている選曲!
チャカのチュニジア、最高でした!

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※milestone※

●菊川悠一
Bug Alley / Bug Alley

Gerald Wilson Big Band / Moment Of Truth

等イベントの発起人の、説得力溢れるチョイスにジャズ魂を感じました。

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●羽生義之介
the candid jazz masters/for miles

mark Murphy/RAH

ジャズDjの定番アルバムからと、
比較的最近の録音のbopから。
新旧の対比となった感があります。
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あなたのジャズが ジャズ研でかかります! 【第7回】横濱ジャズ研 2008.10.17 Friday
講義
突然ですが、みなさんに宿題を出させていただきます。

提出日は11/29(土)。
発表はBar MOVEで開催の横濱ジャズ研で。

"あなたが考えるジャズ"演習
テーマ:ワルツジャズ

去年秋、初の試みとなったお客さん参加型講義演習。 27種類、120分のMy Favorite Thingsのカバーを皆さんに持ち寄っていただきました。好評につき、今年も開催します!今回のテーマはワルツ。3拍子または8分の6拍子のジャズをお持ちください。
メディアはCDまたはレコード。DJ経験不問。マイクを持っての講義も歓迎。多くのエントリお待ちしてます!

エントリ方法;
 下記の必要事項を研究員に伝えるか、ミクシイのメッセージ、または下記メールまで送付ください。

必要事項:

 あなたのお名前
 曲名
 アーティスト名
 曲の演奏時間

エントリ用メールアドレス:
 jazzken@youknowhat.com

エントリ締め切り
 11/15(土)

[秋のジャズ研開催日]
 11/29 (土) 22:00〜 @ Bar MOVE


<よくあるしつもん>

・ジャンルはジャズだけ?
 ⇒生音ジャズだけに限定します。

・同じ曲、アーティストがエントリされた場合は?
 ⇒早くエントリした人が優先です。早い者勝ちです。
  異なるアーティストがカバーしている場合はOK

・My faborite thingsは3拍子ですよね?
 ⇒3拍子ですが、去年講義で取り上げさせていただきましたので
  今回はなしとします。ご了承ください。

・はじめは3拍子なんだけど途中から4拍子などに変わる曲は?
 ⇒例えばビルエバンスの「Waltz for Debby」はイントロだけ
  3拍子です。できれば全編3拍子(or8分の6拍子ジャズを探して
  みてください。特にDJのみなさんには全編ワルツを持って来て
  ください!)
  どうしても探しきれない場合は一部3拍子でも可です。

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| 菊川悠一 | comments(0) | trackbacks(0) |
摂氏40度のジャズ - 【第6回】横濱ジャズ研 2008.09.05 Friday
講義
暑苦しい夏を熱いジャズでさらに熱くということで「摂氏40度のジャズ」をテーマにした真夏の講義。今回は残念ながらさやか研究員がお休みだったため、中継という設定で、映像で出演しました。その動画をYouTubeにアップしましたのでご紹介します。

中継と言いつつ、当然のごとく録画なのですが、ロケ地として、去年の秋ジャズ研でお世話になった横浜日ノ出町にある「屯茶屋」にご協力いただきました(ありがとうございます!)。この動画の雰囲気がいかにもローカルテレビ局のノリで研究員一同とても気に入っています。11月のジャズ研にはさやかさんは復帰しますので、みなさんご心配なく!それではどうぞ!


協力:屯茶屋(横浜市 日ノ出町)


Grupo Fantasma
Bacalao Con Pan - Grupo Fantasma
from the album "SONIDOS GOLD"



| 菊川悠一 | comments(0) | trackbacks(0) |
【復習】【第5回】横濱ジャズ研講義「ご当地ジャズ概論」 2008.06.10 Tuesday
講義
一周年を迎えた、「横濱ジャズ研」これまでいちばんの大入り。

多数のお客さまをお迎えできたことが、なにより記念すべきアニバーサリーでした。これから更におみやげを増やして、次の一年をみなさんと素敵な時間を持てればと思います。それも、とびっきりハートに届くおみやげを。

これから"with チアーズ(川崎ジャズ研)"、"黄金町ジャズ研(左岸のBar Outsiders)"と続きますが、ひとまず、今回のジャズ研講義のおさらいをしたいと思います。次回予定のチェックはトップページ「ジャズ研・イベント」をご参照下さいね。

今回は「ご当地ジャズ概論」ということで、横濱のパワースポット(?)に絡めたトラックをご紹介しましたが、これまた不思議な横濱の磁場と音のコラボレーションが楽しめました。

横濱のご当地は沿岸を中心に、古くから埋立、造成とともに歩んできた歴史があります。それも、江戸の時代のものからつい最近の工事まで、幾層にも渡って地層のように折り重なっているのは皆さんもご存知のところだと思います。

歴史のある街というのはどこでも地面の下に、路地裏に、そういった年輪を持っているものですが、横濱ではそれに加えて海外へ開かれた窓と、集う人間の営みに付随して回る歓楽のあれこれがバームクーヘンの如くみっちり詰まっていると、横浜の街角に立ってそう感じるのは私だけではないですよね。

歓楽、つまり大人の夜の遊び方に関して横濱はは、異国情緒や地形の面白さとも相俟って、宿場町時代から近代のデートスポットに至るまで、少しずつ形を変えながらブランドイメージと言ってもよい牽引力を保ち続けています。形にならない遊び方への情念のようなものでしょう。

私たちよりすこし上の世代の先達は、横濱の夜の愉しみ方に特に長けていたように思います。それは野毛の路地裏に、黄金町の川沿いに、山下公園よりも関外に、今でも息づいている時代の質感であり、それはジャズの時代の空気です。今でも薄暗いジャズクラブの隅っこに、飾り気のないバーの煤けた壁に、その空気を感じることができます。

そんな折り重なる地層を如何に、捻じ曲げたり、不自然な着色をしたりせずに、現代の横濱に彩ることができるか。そして新たな地層の一つを成すシーンを築くことができるか。今回の「横濱ご当地ジャズ」の試みは、そんな架け橋の一つとならんことを願っての、素敵に楽しい実験です。


と、いった趣旨でお送りした今回の講義、聞き逃した方と来られなかった方のために、私のご紹介した場所と音を、おさらいします。他のDJの講義も順次upしますので、そちらも乞うご期待。

場所・エリア: 横浜公園 岩亀楼跡
曲: Avila and Tequila / Hank Mobley
アルバム: "Hank Mobley Quartet"(BLUE NOTE 1955)

| 安部心 | comments(0) | trackbacks(0) |
横浜公園岩亀楼跡 - Avila and Tequila / Hank Mobley 〜【第5回】横濱ジャズ研講義「ご当地ジャズ概論」 2008.06.06 Friday
講義


場所・エリア: 横浜公園 岩亀楼跡
曲: Avila and Tequila / Hank Mobley
アルバム: "Hank Mobley Quartet"(BLUE NOTE 1955)

曲はHorace Silverのピアノリフが格好いいバップナンバーです。Art Blakeyのスネアリムの乱打が煙草の煙の向こうから聞こえてくる感じが渋いですね。テーマ終わりのキメも、かぶきものジャズメンのいなせを感じます。

横濱公園の場所には、安政時代(1850年頃)開港してすぐの横浜の歓楽街でも、一際名を轟かせた岩亀楼という遊郭がありました。大火によって消失するも、今もその灯篭が片隅に残されています。スペインのAvilaと横濱公園、経度は遠く離れておりますが、歓楽街に共通する何かをジャズの煙の向こうに感じて頂ければと思います。




「Avila」はスペインのこれまた歓楽街の地名ですが、大航海時代から現代に連綿とつながる「ちょっと一杯」のイディオムをHank Mobleyのサックスがタイムスリップさせてくれます。

今回のジャズ研講義、お楽しみ頂けましたでしょうか。ご感想などなどお送り下さるとこれに勝る喜びはありません。

次回もお楽しみに!
| 安部心 | comments(0) | trackbacks(0) |
ちょっとおさらい?「大人のための甘いジャズ考察 I」 2008.04.13 Sunday
講義
yokohama1
横濱のみなさん、世界のみなさん、こんばんは。
横濱ジャズ研の安部です。

今夜は2008年2月10日に行われた、春のジャズ研at BarMOVEの、私の講義のおさらいをしちゃいたいと思います。

横濱ジャズ研の名物、DJがマイクをとり、思いのたけを喋くるというこの企画。楽しみにして頂いてる向きも多数見受けられて感謝の念にたえないのですが、毎回ヒートアップする内容に時間が足りないのも実情です。なので、この場を借りて喋り足りないアレコレを。

春のジャズ研講義のテーマは、2月ということもあってバレンタインに絡めて「大人のための甘いジャズ考察 I」。

このテーマで私が最初に浮かんだのは、学生時代に読んだ小説、『国境の南、太陽の西』(1992年 村上春樹著)でした。ベストセラーでしたので読まれた方も多いと思います。ジャズ好きの著者としても知られていますね。

音の出ない媒体である小説に登場するジャズを、あらためてストーリーに沿って聴きなおしてみるとまた違った感慨があるもんです。


本編は、おおまかに、大人の恋の甘さとは空虚なまでの苦味と表裏一体なんだなあ(みつを)といったようなストーリーです。作品中のジャズは、流れる時間軸のせつなさの中にあって時折存在した時代の甘美を演出する役割を担っています。はぁはぁ。

あらすじに関して、特にご興味ある向きは文庫を手にして頂きたいと思いますが、おおまかにロミオとジュリエット的な恋のお話です。シェイクスピアは家柄、出自の違いによって適わなかった恋を描いておりますが、本作品は時間のいたづらによって適わなかった男と女の物語です。早すぎた出会い、と申しましょうか。運命のいたづら、という点では共通していますね。

それでは、実際に物語のなかに出てきた楽曲をご紹介しましょう。

●Pretend
Nat king cole 1953年
natkingcole3

『ナットキングコールはプリテンドを歌っていた。英語の歌詞の意味はもちろん僕らにはまったく理解できなかった。それは僕らにとってはただの呪文のようなものだった。でも僕らはその歌が好きだったし、あまりにも何度も繰り返して聴いたので、始めの部分を口真似で歌うことができた。』

ジャズが時代のポップミュージックだった頃の名演です。音の隙間に余裕があります。現代のポップソングは隙間をもったいないと認識しているようですが、それは誤りの素。

●Robin's Nest
Oscar Peterson 1965年 Girl talk ;verve
girltalk

『彼女は11月の初めの月曜日の夜に、僕の経営するジャズクラブ「ロビンズネスト」のカウンターで、ひとり静かにダイキリを飲んでいた。』

少し前に亡くなったOscar Peterson。ご冥福をお祈りいたします。風貌に似合わず華やかなピアノプレイは女性のファンが多かっただろうなと勝手に思ってます。テレビドラマ「あしたの、喜多善男」の音楽監督を務めた小曽根真の演奏を聴いていると、Oscar Petersonのイディオムがいまだ息づいているのを感じます。

●Corcovado
Oscar Peterson 1964年 We get requests ;verve
oscarpeterson_girltalk

『ピアノトリオが「コルコヴァド」の演奏を終えて、客がぱらぱらと拍手をした。いつもそうなのだが、真夜中に近くなると演奏はだんだんうちとけてきて、親密なものになっていった。ピアニストは曲と曲の合間に赤ワインのグラスを手にし、ベーシストは煙草に火をつけた。』

ご存知、お洒落なラテンテイストのチューン。夕食が終わって、もう一杯お酒にしようか、デザートをとろうか迷ってるときに演奏されたら、お酒を選んじゃうような。

●Star crossed lovers
「Duke Ellington 1957年 Such Sweet Thunder ;Columbia
suchasweetthunder

『ピアノ・トリオがオリジナルのブルースの演奏を終えて、ピアノが『スタークロスト・ラヴァーズ』のイントロを弾き始めた。僕が店にいるとそのピアニストはよくそのバラードを弾いてくれた。僕がその曲を好きなことを知っていたからだ。』

『学生時代にも教科書出版社に勤めていた頃にも、夜になるとデューク・エリントンのLP『サッチ・スウィート・サンダー』に入っている『スタークロスト・ラヴァーズ』のトラックを何度も何度も繰り返して聴いたものだった。そこではジョニー・ホッジスがセンシティヴで品の良いソロを取っていた。その気だるく美しいメロディーを聴いていると、当時のことがいつもいつも僕の頭によみがえってきた。』

ロミオとジュリエットのプロローグに"star-crossed lovers"という言葉があるけれど、まさに星回りが悪くて悲劇に陥った恋人たち、というニュアンスでしょう。

デュークエリントンとビリーストレイホーンは1957年にオンタリオのシェイクスピアフェスティバルで演奏するためにこの曲を含んだ組曲を作り、オリジナルの演奏ではジョニーホッジスのアルトがジュリエットを、ポールゴンザルヴェスのテナーがロミオ役を演奏しました。

今回紹介する盤の中でも、私はこれが一番好き。Duke Ellingtonならではの妖しいボイシングにねちっこいアルト、なのにメロディはこの上なく美しいバランス感覚。本盤に収録されている他のトラックも斬新なエッセンスがたっぷり。John coltraneとの競演盤でクラブジャズリスナーにも有名な「In a Sentimental Mood」がありますが、あの繰り返しを多用したイントロと同様、ジャズが理論でなく会話であることを改めて実感させてくれる名盤です。


●As time goes by
casablanca

『僕はバンドの休憩時間にピアニストのところに行って、もうこれから『スタークロスト・ラヴァーズ』は弾かなくていいよと言った。
「それなんだか『カサブランカ』みてえだよ、旦那」と彼は言った。 「確かに」と僕は言った。
それ以来、彼は僕の顔を見るとときどき冗談で『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』を弾いた。』

カサブランカでサムを演じたドゥーリイ・ウィルソンはピアノが弾けなかったため、彼が劇中で弾く主題曲『As Time Goes
By(時のたつまま)』はスタジオ・ミュージシャンのエリオット・カーペンターによって吹き替えられる。この曲はこの作品のために書き下ろされたものではなく、31年のブロードウェイ・レヴュー『Everybody's
Welcome』のために作曲されたもの。


最後に、本文ラストより引用をして〆たいと思います。

『みんないろんな生き方をする。いろんな死に方をする。でもそれはたいしたことじゃないんだ。あとには砂漠だけが残るんだ。』

『僕はその暗闇の中で、海に降る雨のことを思った。広大な海に、誰に知られることもなく密やかに降る雨のことを思った。雨は音もなく海面を叩き、それは魚たちにさえ知られることはなかった。
誰かがやってきて、背中にそっと手を置くまで、僕はずっとそんな海のことを考えていた。』

ううむ、ニヒルですね。こういう気分で聴くジャズもまた善し。横濱でジャズを聴くっていうのは、そういうことなのかもしれませんよ。


大人のための甘いジャズ、がテーマでしたが、ちょっと刹那な締めになってしまいましたね。でもまあ、「大人の」甘さということは、それは苦みがつきものなのでありますからして。

ご精読ありがとうございました。次回もお楽しみに!
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